炎のランナーをBSのNHKで観た

炎のランナーは映画館で観た

「炎のランナー」は公開当時(1981年)、奥さんと映画館で観ました。その時の印象では、リデルという英国の牧師さんがめちゃめちゃかけっこが速くて、ある試合では、転んだのにまた立ち上がって優勝するなんて離れ業もやってました。で、そのリデルさんは中国で死んじゃうのがとっても印象に残りました。あと、ヴァンゲリスのテーマ曲、よくかかってますよね、色んな所で。

民放でも何度かやってるので、その都度観てますが、英国らしい重厚感のあっていい作品ですね。でも重厚感があるということは眠気をさそうことも多いわけで、そういや奥さんもよく寝てたような記憶があります。今日見たら、結構イギリスの上流階級って人種差別的で、たとえばケンブリッジ大学の代表としてハロルド・エイブラハム君がパリのオリンピックに派遣が決まって、壮行会というか激励の食事会をケンブリッジ大学のトリニティとキースの学長に招かれるも、ハロルドがムサビー二という短距離のプロのコーチを雇っていることに苦言を呈しました。もともとハロルドはユダヤ人の血が流れていますが、ムサビー二はイタリア人であり、さらにアラブ人との混血でもあります。そのことをハリルドから聞いた二人の学長は呆れたように顔を見合わせます。全くサベツ的ですね。まあ、あの時代はそうだったんでしょうけど。キースの学長役に、名優ジョン・ギールグッドが出ていますが重厚感をさらに加えています。

また当時の陸上競技の様子が再現されてて興味深いです。スタートのとき、スターティングブロックに足をかけてスタート(クラウチングスタート)しますが、パリオリンピックでは自分でスコップみたいなもので穴ほってスターティングブロックみたいなのを作っていたんですね。知らなかった~

いつもの簡単なあらすじ

いろんなドラマが平行して進みますが、二人の主人公の悩みは別々。ハロルド・エイブラハムはユダヤ人であるがゆえ、サベツされたので絶対にオリンピックで名を挙げたい、そのためにコーチまで雇ったんですから。

そのハロルドはもうひとりのアスリートであるエリック・リデルに負けています。そのリデルは今度は100メートルには出られなくなってしまいます。それは100メートル競争の予選の日が「日曜日」だったから。リデルは神の教えに忠実であろうとします、すなわち「(日曜日)安息日には走らない」安息日は大事な休養の日なんです、神様の教えを守ると。で、結局ハロルドとエリックの競争は観られなくなりますが、英国民たちはエリック・リデルの走りに期待しています。

なんとか彼の気持ちを変えさせようとプリンス・オブ・ウェールズ(皇太子)まで引っ張り出して説得にあたります。「彼は未来の国王なんだぞ」と翻意を迫ります。国王と神とどっちが大事なんだ!まわりはヒートアップしてきます。エリック・リデルは静かに言います、

「神は国をお創りになりました、同時に国王もお創りになりました」これには誰も反論できません。つまり国王より神の言うことを聞くと。しかし、本心ではリデルだって100メートルを走りたいんです。でも神の教えに反することはしたくない。パリに来る前だって妹のジェニーと喧嘩しています。

「お兄ちゃんは変わってきている、伝導の仕事に熱心じゃない」でもリデルは言います「パリが終わったら宣教師として中国に行く」と妹を説得します。兄貴の言動を信じる妹のジェニーちゃんがとっても可愛く感じるのでした。

そしてリデルが「安息日には走らない」というセリフとともにレースの辞退が新聞で全世界に報道されます。イギリスでそのニュースを知ったジェニーはちょっとうれしそう。

しかし、皇太子の説得を断わるなんて、その場の空気はめっちゃ凍ってます。その空気をガラッと変えたのが、いい人、リンゼー卿でした。英国貴族である彼は、すでにハードルでメダルをとってます。

なので、彼がエントリーしていた400メートル競走にリデルを推したのです。この提案にみんなが賛成し、落ち着くところに落ち着きました。

いよいよ競走が始まります。100メートル決勝では、パリ五輪絶不調のハロルド・エイブラハムが活躍します。アメリカのパドック、ショルツなど強敵を抑え、金メダルを獲ります。

エリック・リデルも会場で観ています。リデルは友人に聞かれます「試合に出られないこと後悔してないか?」

後悔していないとは言えない微妙な表情を一瞬しました。しかし、「疑問はない!」と答えます。

しびれるセリフです「だが疑問はない」かっこいい!神の教えに従おうという決意が感じられます。

その400メートルですがいままでリデルは長くても200メートルしか走っていない短距離選手です。400メートルではどうか?敵国のコーチは「あいつはどうせへばる」と断言しますが、ショルツは「彼が秘めている力はとてつもないものがある」と油断しないようにとチームメイトに忠告します。

そして号砲がなりますとリデルは先頭集団を走りラストにまた神の力が本当に加わったようにスピードアップ、ギアチェンジし優勝しちゃいます。ここ感動シーンです。

同じ金メダルでもハロルドとエリックでは全然違うのです。もちろん、どっちがいいか悪いかではありません。最後はイギリスに帰ってきてパレードをする中、ハロルドだけはは一人、待つ恋人と抱き合います。

最後にハロルドの葬儀が終わってリンゼイ卿が教会から出てきて・・・「ハロルドはよく頑張った」とつぶやいてこの物語は終わります。